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邸宅でショパンの調べを=ドイツ在住江尻さんが公演

8月20日(水)

 ショパンの名手でドイツ・フランクフルト市在住のピアニスト、江尻南美さんが二十一と二十三日、サン・ジョゼ・ドス・カンポス市ボスケ・インペリアル二四〇のルシィ・ダンクアルチ邸でホーム・コンサートを開く。
 江尻さんは一九七三年生まれ、東京都出身。第十四回ヴィアンナ・ダ・モッタ国際ピアノ・コンクルールで一席を獲得、ルシィ夫人に招待を受けた。
 もともとは夫人もピアノ奏者。結婚出産後に活動を休止し、前途が期待される若手ピアニストを自宅に招く形式でホーム・コンサートを開始した。九七年以来、年三回のペースで開いているが日本人は江尻さんが初めてだ。
 桐朋学園を卒業した江尻さんは九五年のショパン国際ピアノ・コンクルールで特別賞に輝き一躍脚光を浴びた。国内外のオーケストラでソリスタ(独奏者)を務め五年前からドイツで研鑽を積む。「あちらではホーム・コンサートは普通でよく演奏していますが、海を渡ってまでとなると経験にないですね」と話す。
 ブラジル人ピアニストで世界的な存在といえば最近映画でも扱われたネルソン・フレイレ。江尻さんは「映画のことは聞きました。ぜひ鑑賞してみたい。ブラジルの音楽教育事情にも興味があります」と余暇の方も楽しみにしている。 いずれの公演も二部構成。二十一日(午後八時~)は第一部がハイドンとブラームス、二十三日(午後六時~)はシューマン。第二部はストラヴィンスキーとショパンで共通。
 三十レアル。コンサート後は奏者との交流を図るカクテル・パーティーも用意される。希望者は(12)3922・3993(ドナ・ルシィ)まで。
 二十三日はサンパウロ市フランセーゼス街一五三のデコ画廊からバス(二十四人収容)が出る。二十レアル。午後四時に出発する。申し込みは電話289・7067(同画廊)。