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グアラナーで町おこし=カウエス市の3000家族が栽培 アマゾナス

8月21日(木)

 【エポカ誌】アマゾナス州のマナウスから南へ二百七十キロの地点にある小さなカウエス市は人口四万一千人、グアラナーの実で年間二十億ドルの大きな取引をする都市へ変ぼうしている。カウエスのグアラナーの実が注目され、アンタルチカ社の飲料に起用されたのは一九二一年であった。
 いまではグアラナーといえば、ブラジルの代名詞にもなって、清涼飲料水から薬用にポルトガルをはじめスペイン、プエルトリコ、日本などへ輸出されている。
 カウエスは十二の河川が交差し、グアラナー総生産の三〇%がここへ集荷する。同市を中心に三千家族がグアラナー栽培に従事し百八十トンを出荷している。各生産者の栽培面積は平均二ヘクタール。生産から加工まで粉状や棒状など全て注文生産となっており、製法も注文仕様だ。
 グアラナーは十七世紀、イエズス会の僧によって発見された。サテレ族は皮を食用、実は精力剤に常用と記録してある。生産量では、バイア州のほうが多い。同州ではコーヒーに混ぜて飲用している。バイア州のカカオがヴァッソウラ・ダ・ブルッシャという病原菌に侵されて以来、グアラナーに変更した農家が多い。
 グアラナーの薬用効果が世界的に見直されてから、バイア州の生産が急増した。品質ではマウエス産が良質とされキロ当たり七レアル、バイア産は一レアルが相場。収穫量はマウエスがヘクタール当たり八十キロ、バイアは八百キロ。国立農事試験場は、収量が多く病気に強い新品種を開発している。