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平均実質労働所得833R$=01年10月以来、最低水準

8月22日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】七月に月間平均実質労働所得が八三三・五〇レアルとなり、前年同月の値、九九六・九二レアルと比べ、一六・四%低下した。同所得はブラジル地理統計院(IBGE)が〇一年十月に調査を始めて以来、過去最低の水準となった。インフレ率を差し引かない名目労働所得も前年月比で六・八%低下した。
 労働者別にみると、前年同月比で契約労働者は一一・三%、非契約労働者は一二・七%、自営業者は二一・一%の低下。自営業者の実質所得減が全体を押し下げた格好で、IBGEのペレイラ・月間失業率調査部長によると、自営業者の所得は「経済状況に全く左右される」という。
 今年上半期の給与調整のほとんどがインフレ率を下回り、しかもレアル計画が始まって以来の最悪の結果となった。労組間社会経済調査・統計所(Dieese)の全国調査は、今年一月から七月までに締結された給与に関する労使協定百四十九件のうち八十一件(五十四%)が全国消費者物価指数(INPC、IGBEが調査)を下回ったことを明らかにした。
 七月の非自発的失業者数は二百六十八万二千人で失業率は一二・八%となり、前月の一三・〇%と比べて〇・二%減少し、昨年七月の一一・九%を上回った。ペレイラ部長は、誤差を考慮すれば〇・二%減は減少と評価できず、減少傾向を確認するには来月以降の調査結果を踏まえなければならないとしている。失業率の高どまりが所得減少の原因とみられる。