8月23日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】ルーラ大統領は二十一日、二〇〇六年までに予算十五億レアルを充当し北伯開発庁(SUDAM)を復活することを発表した。統括責任者のシーロ・ゴーメス国家統合相は、汚職構造を容易に摘発できるシステムを設置し、新しいSUDAMは政治家や企業家への公金横領の牙城(がじょう)にしないと宣言した。
新SUDAMは資金の融資をアマゾニア銀行に一任し、資金の流れは銀行が責任を持つことになった。プロジェクトがずさんであるか詐欺的計画のものであっても、銀行が責任を負う。
東北伯開発庁(SUDENE)も今年末までに、国会の承認を受けて新たに発足する。両開発庁の公金横領のケースを全て分析して、手続きの欠陥を排除した。
これまでのプロジェクトは、政府が事業に共営者として参加した。事業が失敗と判明した場合責任の所在があいまいで、政府が一方的に損害を被るシステムとなっていた。これから政府が参加するのは国家の戦略的事業のみとし、リスクは銀行が負担する。
開発庁は、地域開発奨励のために奔走しない。特別恩典の給付もしない。ただ持続可能な地域開発を計画し、ブラジルと世界経済のメカニズムの中へ同地域を結びつけるだけとなった。また環境保護や社会疎外者対策、雇用創出などを目的とする零細企業の育成を目標にするという。方法として融資だけでなく、免税による育成も行う。