8月29日(金)
来月二日から十二日までサンパウロ州内五都市の劇場で開かれる日本ブラジル舞踏フェスティバル『舞踏の軌跡』の公演日程が決まった(表を参照)。
ブラジルに「舞踏」の概念を伝えた故楠野隆夫が演出、晩年の代表作となったタマンドゥア劇団『アリクイの目』で祭典は開幕。舞踏史の第一世代、大野慶人・笠井叡が初めてデュオを組んだ話題作『おまえのために花を咲こう!咲きほこりながら』は三回の公演が予定されるなど充実のプログラムとなった。
第二世代に当たる和栗由紀夫は「舞踏」の創始土方巽の弟子で師の遺作を土台に構成した作品を披露。一方、日本を代表する舞踏集団・大駱駝鑑出身の鳥居えびすと田中陸奥子が「舞踏舎・天鶏」としてブラジルの土を踏む。
欧州各地で活躍する佐々木満とジェニファー・ブロスによる初のブラジル公演も話題。また、楠野に見出されその才を開いたイズマエル・イヴォが今回のイベントに合わせてドイツから急きょ帰国、出世作となった楠野演出の『にわとり』を二十三年振りに再演するとともに、新作『子供の夢と恍惚』に挑む。
入場料は十~二十レアル。劇場窓口などで発売中。