9月2日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙】六十歳以上のサンパウロ市民二千百四十三人を対象に実施された聞き取り調査で八六・七%の人が何らかの薬を服用し、また、八〇年代以降行われてきた調査で、ブラジルの高齢者は平均二種類から三・二四種類の薬を服用していることが判明した。
そうした薬の副作用についてのデータはない。「高齢者が多くの薬を飲むのは普通だという考えは製薬業界の圧力で行き渡った」と疫学専門のローゼンフェルド医師は話す。「服用する薬が多ければ多いほど、副作用のリスクは高くなる。五種類の薬の併用はリスクを五〇%も高める」と医薬品の相互作用の専門家、カルヴァーリョ薬剤師は説明する。
九割以上の患者は医師が処方した薬を主に服用するため、高齢者を診察した医師たちがそれぞれ、処方した薬の情報を交換する仕組みを作る必要がある。九四年に発表された米国の医学誌『Jama』によれば、四人に一人の高齢者が不適切な薬を指示されていたという。