9月2日(火)
全国高校野球選手権大会(甲子園)に初出場した山形県羽黒高校は惜しくも初戦の岩国(山口県)に6─0で敗れ、涙を呑んだ。ブラジル人選手のカルデラ・チアゴ(三年、バストス市出身)を応援しようと、国井精山形県人会副会長と同投手の両親が甲子園に駆けつけた。国井副会長が三十日午後、県人会理事会で帰国報告を行った。
羽黒高校への選手の送り出しは二〇〇〇年から始まり、今年が四年目になる。ブラジル人選手は毎年、ナインの要になって活躍。チームを引っ張ってきた。今年ようやく、長年の念願だった甲子園への切符を手に入れた。
同校との交流でブラジル側の実務を担当している国井副会長とカルデラ投手の両親が招待を受けて、訪日した。試合中、常時二十人以上の報道陣に取り囲まれ、日本のマスコミに取り上げられた。
カルデラは七番レフトでスタメン入り、四打数三安打だった。六回裏に先発森元雄太を継投してマウンドに立ったが、適時打と失策で二点を奪われた。
羽黒は十安打を放ったが序盤の得点機をものに出来ず、無得点。逆に岩国はそつない攻めで六安打で六点をあげた。
竹内一郎監督は試合後、山形新聞の取材で、カルデラについて触れ、「二番手のカルデラは野手で起用したため、マウンド準備が不十分だった」とコメントしている。
カルデラの進路はまだ決まっていないが、本人は将来、プロ入りを希望しているという。