9月2日(火)
ブラジル日本都道府県人会連合会(中沢宏一会長)は二十九日、ヴィラ・マリアーナ区の北海道協会で代表者会議を開いた。今年七月に開かれたフェスチバル・ド・ジャポン(日本祭り)の中間決算が報告され、約十万レアルの黒字となる見込みが明らかにされた。また、今年の黒字では昨年出した十二万レアルの赤字を埋めきらないことから、差額についてはコンセリェーロ・フルタード街の旧事務所を売却して得た手持ち金約三万レアルを充てることが承認された。
冒頭、吉加江ネルソン実行委員長は昨年の大赤字にも関わらず、県人会や総領事館など多数の団体から協力を得られたことを感謝した。また、「フェスチバル・ド・ジャポン」の名称について、県連独自の呼び名であるとして特許を申請したことも報告した。
この日発表された収支報告によると、四十八万レアルの収入に対し、支出は四十万レアル。ただ、支出には、売れ残ったジュースの購入資金も含まれており、今後売却する予定であることから、実際には約十万円近い黒字が見込まれる。
収入を項目別にみると、昨年わずか十四万レアルしか集まらなかったスポンサー料について、今年はブラデスコやバンコ・ド・ブラジル、ホンダなど九団体から約二十五万レアルを得た。さらに、総領事館やYKK、ヤマハなど十団体から寄付金として七万八千レアルを受け取った。
県人会以外のスタンド出店費としては二十五団体から八万五千レアル、二十五県人会からは一律八百レアルの出店料として計一万四千レアルを得た。
一方、支出についてはテントの建設費が二万レアル、スタンド建設費が六万レアル、ポスターや看板などの設置費用に四万六千レアルなどとなった。また、アウキミンサンパウロ州知事夫人が主宰する慈善団体に、米やフェイジョンなどを寄付するために四千六百レアルを計上した。
今年初めての試みとして始められた一枚二レアルの協力券については、実行委員会の思惑が外れ、六千レアルの収入。軍警が推測する四十万人の来場者の内、わずか三千人しか協力しなかったことになる。
昨年出した赤字は県連の手持ち金だけで埋めきれず、宮城県など執行部役員が所属する四県人会が約九万四千レアルを立て替えて返済している。
中沢会長は「それぞれの県人会にも事情がある。今回の黒字だけでは埋めきれないので、事務所を売った金を一時的に使わせてもらいたい」と提案した。
一県人会長を除いた賛成が得られたため、執行部では手持ち金を使って全ての借金を清算。昨年出したの十二万レアルの負債はなくなることになる。