9月3日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】アウキミンサンパウロ州知事と古川長(ながし)刑務所管理局長官、アブレウ保安局長官に告ぐとして監察局のイヴァナ・D・ボリエロ判事は一日、サンパウロ市内の警察署留置所が規定の七倍を超す超満員であると公文書をもって報告した。場所によって夜間に体を伏せることができず、交代制で就寝する状態にあるとしている。
留置所内はすし詰めで体を動かすこともできない状態にあり、大小用で移動するときは拘置者に通行料を払うありさまという。拘置者はストレスが高じて、いつでも暴発する精神状態にあると訴えている。
拘置者間のいさかいから起きる殺傷事件ばかりでなく、このような環境で勤務する職員も生命の危険にさらされていると警告した。
拘置者の収容状況について州司法官や警察署長らは、もっと注意を向けるように要請した。カランジルー刑務所の閉鎖は話題になるが、留置所の拘置者は忘れられていると注意した。
留置所の点検は行われるが、改善はされない。空気の流通が悪く、拘置者は酸欠状態にある。下水は詰まって、悪臭が充満している。大便用の便器の上にも拘置者がおり、必要に応じて使用できない。拘置者は「間引き」と称して、騒動を起こしドサクサで人減らしを行う。
保安局は要請に応じて八月三十日、留置所を調査した。その結果はカンポ・リンポ警察署の留置所が定員三十人の所へ二百五人、ペレイラ・バレット警察署は定員二十人の所へ百四十三人などであった。供給される飲料水は下痢を引き起こす可能性があるような質であった。どの留置所も十分体を伸ばすことができない状態であった。
刑務所管理局は、刑務所の一部を未決の拘置者収容に利用することとした。警察署第三十七、四十六、九十二、百一署の留置所は、破損がひどく改築するので拘置者を刑務所へ移送する予定となった。