9月3日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙・時事二日】開発省貿易局は一日、八月の貿易黒字が二十六億七千四百万ドルとなり、月間黒字額としては過去最高を記録したと発表した。
八月の輸出額は六十四億三百万ドルで、前年同月比一一・三八%の増加。海外市場での製品販売量の約一〇%増加、コーヒーや大豆価格の上昇、東欧や中近東といった新規市場での販売好調が輸出額増加に貢献した。
一方、輸入額は三十七億二千九百万ドルで、前年同月比一〇・六六%の減少となった。輸入契約が結ばれた年初の景気後退状況が輸入減に反映した。資本財の輸入が前年同月比三四・六%減と大きく落ち込み、中間財は〇・八%、消費財は一七・九%減少し、燃料・潤滑油だけが九%増加した。
今年一―八月の累積黒字は百五十一億三千二百万ドル(輸出四百五十五億一千万ドル、輸入三百三億七千八百万ドル)で、前年同期の累積黒字五十三億六千五百万ドルのほぼ三倍。今年八月までの過去十二カ月間の累積黒字は二百二十九億一千百万ドルに達した。中銀による今年全体の貿易黒字見通しは百七十五億ドルだが、近く貿易黒字予測を上方修正するとの観測も強まっている。
しかし、ラマーリョ貿易局長は「〇三年の輸出目標は六百八十億ドルだが、目標達成には十二月まで月平均六十億ドルの輸出が必要で、景気回復とともに輸入増と輸出の微減が予測される」と、景気回復が見込まれる中、今年末まで好調な貿易黒字が続くのは難しいと警告を発した。