9月10日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】ポウパテンポが一九九七年に開設されて六年を迎える。昨年は三百五十万人を受け付けた。一カ所で用事が済むので、好評を得ている。
このシステムは、海外からも注目されている。東ティモール、モザンビーク、ニカラグアなどから代表団が二カ月にわたって視察した。これら諸国は、世界銀行の融資を受けてシステム導入のため指導を要請した。サンパウロ州は行政促進財団(FUNDAP)を通じて、ノウハウ輸出を検討している。
ポウパテンポが特に海外から注目されたのは、行政手続きを標準化し、監督官庁を一カ所へ集めたことが評価されている。同システムによって手続きが短時間でスムーズにできることが画期的試みと、利用者から称賛を受けている。
ポウパテンポのアネンベルグ部長は、総務長官を視察に派遣したニカラグアを振り出しに、説明のため各国に出張する。国内ではパラー州が、システム導入に名乗りを上げた。パラー州政府から職員の実地指導や手続きのITシステム設置、パネル・ボードの造り方などを要請した。
しかし、抗議もある。運転免許証の更新で三十分も行列に立たされ断念したという。本人の前にはまだ二十人も居たから、一体何時間かかるのか分からないと判断したといっている。苦情が多いのは、無犯罪証明の列のようだ。
要領よく用を済ますには、早めに行くことだという。少し遅れたら、多数の人が一度に押し寄せ混雑する。能率的な課と長い行列をつくっている課との人的配分や原因解明は、行われていないようだ。
サンパウロ州にはグアルーリョス、サンベルナルド・ド・カンポ、サンジョゼ・ドス・カンポス、カンピナスなど八カ所にポウパテンポが設置され、三千九百三十五人が就労している。