9月16日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙】各省庁の大臣、長官クラスの政府高官たちは〇四―〇七年多年度計画(PPA)の中の主要計画を秘密裏に議論してきたが、このたびエスタード紙はアマゾン地域主要開発計画一覧表を独占入手した。
同一覧表には道路、運河、水力発電所、ガスパイプライン、送電線の建設など、前政権時の開発計画「アヴァンサ・ブラジル(前進するブラジル)」が策定されて以来、環境保護主義者たちの神経を逆なでしてきた計画に加え、社会環境と経済への影響をまだ考慮していない新しい計画も含まれている。
PPAの中で「全国民のためのブラジル計画」と名付けられた同地域開発計画は〇四年から〇七年までの三年間に千九百十四億レアルを投資することを盛り込んでいる。そのうちの百三十億レアルは、ロライマ州に位置し、七千五百MWの総発電能力を有するジラウ、サント・アントーニオの水力発電所二カ所の建設に向けられる。また周辺地域を「世界の穀倉地帯」に生まれ変わらせる目的で、同州とボリビア国境沿いに四千二百二十キロにわたって建設されるグアポレ=マデイラ運河には、百十億レアルが投資される予定。
七十億レアルが投資されるパラー州のベロ・モンテ水力発電所建設はサルネイ政権時代から建設が司法判断に持ち込まれるなど、論争の種となってきた。ダムを建設することでシングー川沿いの自然環境が破壊されるとの批判が巻き起こっている。
マット・グロッソ州のクイアバーとパラー州のサンタレンを結ぶBR163号線は完全舗装化される予定で、それが実現すると同線は南東部の港から輸出されているマット・グロッソ州の大豆を欧米市場に運ぶ動脈に変身する。ロライマ州のポルト・ヴェーリョとマナウスを結ぶBR319号線など、新たに建設予定の他の道路は経済効果が疑問視されることから、建設の必要性について議論を呼びそうだ。
PPAに予定される工事は実施が決定したわけではない。実施の可否はすべて資金の調達にかかっており、政府は民間資金の必要性をすでに指摘した。アマゾン地域開発計画は国家統合省、鉱山動力省、運輸省、農務省の関心を呼んでいるが、環境省は現在、各工事が地域に与えるインパクトを分析している。