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2回目の祭りに備えて=コチア農校、メロン定植

9月16日(火)

 [既報関連]サンパウロ州ジャカレイ市にあるコチア農業学校でネットメロン苗木が順調に生育して、去る八日、南米諸国の研修生たちが九百本の定植を行った。指導にあたっている佐々木エジガルドさん(二世、ブラジル農友会会長)は「八月は気温が低かったので心配したが、生育は順調で、十二月七日(日)の第二回メロン祭りには十分に間に合う」とほっとした表情で話している。
 定植した苗木は八月一日に種子を蒔いたもの(本紙・八月十四日既報)。品種は全部で七種類で、日本より購入したロックスター、ジャロン1、シャロン2、アリスト夏2、アリスト盛夏、メイプルの六種類と、イグアスー移住地にあるJICAパラグァイ農業総合試験場で開発されたルーナ・イグアスー種。
 農業学校なので、農業の基本となる気温は毎日集計しているが、鈴川行治教頭によると「ジャカレイ市における今年八月の気温は、特に寒かった七年前の一九九七年よりも低かった」という。
 特に、最高平均が二十三度で、九七年より三・六度低かった。イペーの開花時期がまばらだったのも日中気温が低かったことに原因している(鈴川教頭)ようだ。
 現在の研修生たちは、オイスカ・ブラジル総局が米州開発銀行・多国間投資基金(BID・FOMIN)の無償資金協力を得て、コチア農業教育技術振興財団と提携して実施している農業後継者研修プロジェクトに参加している意欲旺盛な若者たち。アルゼンチン、チリ、ペルー、パラグァイ、ウググァイ、コロンビア、およびブラジル、南米七ヵ国からの三十五人。自然にもやさしい無農薬栽培を基本に、野菜、果樹、養鶏、酪農などの実技研修を受けている。十二月十三日に研修を修了、それぞれの国や地域に帰国・帰郷して地域開発に貢献することが期待されている。
 研修生たちが育てた野菜や鶏卵などは、少量ながら、週一回サンパウロ市内でも販売されており、無農薬で新鮮なので健康的で安心できる、と愛好者が増えている。コチア農業学校の電話番号は0xx-12-3956-2362。