9月17日(水)
ブラジルでのシバザクラの普及に手応えー―。ジャカレーのコチア農学校とサンパウロ市内で、試験的に栽培されているシバザクラが、このほど花を咲かせた。昨年十月に日本から持ち込まれた苗を管理していたブラジル東京農大会理事の沖眞一さんは「おそらくブラジルでは初めてだろう。ここでも育つことが分かった」と笑顔。赤や白、ピンク色の鮮やかな花を咲かせるシバザクラが、ブラジルに根付く第一歩を踏み出したことに喜びを見せた。
シバザクラはアメリカ東部・中部原産の多年草で、日本では五~六月の初夏にかけて、見ごろを迎える。以前から、その美しさに関心を持っていた高木ラウル・ニッケイ新聞社長は、日本サクラの会の協力を得て昨年十月に日本からシバザクラの苗を持ち込み、サクラの育成に定評がある沖さんに依頼。沖さんは自宅で土壌の管理などに気を配りながら、花が咲くのを待ちわびた。
冬の寒さを乗り越えるのが開花の条件で、冷え込みが続いたサンパウロ市だけでなくジャカレー農学校でも見事に開花。沖さんは「これからが楽しみだ」と声を弾ませた。