エコノミーア

9月18日(木)

 VW社は、余剰人員三千九百人の希望退職を募っている。残る従業員も十月から、傍系へ転勤させられるようだ。退職者は基本給十五カ月分と勤務期間一年につき基本給の四〇%という。ABCでは最高の条件とされる。欧米では補助金制度で守られた農業生産者が荷物になっているが、ブラジルは労組に守られた工員が問題になりそうだ。
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 政府は配電企業の経営難にこたえ、公的資金四十九億レアルを投じることを決定した。内訳は運転資金強化のために三十億レアル、電気料金に上乗せできない部分のために十九億レアルという。資金援助を受けるのはエレトロパウロ、ライト、エスセウサ、セルジ、コエルセなど十八社。
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 WTOのカンクン閣僚会議に出席したロドリゲス農相は、米国シアトルで一九九九年に行われた同会議もカンカンガクガクの議論をし、その教訓が全く生かされていないと述べた。ブラジル代表は演台で「お説教をしに来たのでもないし、聞きに来たのでもない」とEU代表をけん制する一幕もあった。ブラジルにすれば、相手チームのサッカー場で審判は相手チームびいき、試合は〇対〇で終了したのだから善戦だとした。
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 国内では大豆の植え付け増加で、トウモロコシの植え付けが減少している。さらに米農務省の発表では米国の大豆が六百万トンの減収予想で、国内の大豆植え付けに拍車が、さらにかかる予測だ。一九九六年を境にトウモロコシの植え付けは年々減少して国内消費の飼料用にも事欠いている。