9月19日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】アラブ首長国連邦のドバイで国際通貨基金(IMF)は十七日朝、半期ごとに発表される報告書「世界経済の見通し」を発表した。
ラテンアメリカ地域経済の回復要因となる、世界経済先行きの楽観的見通しをもとに、IMFはブラジルの〇三年(〇四年)の経済成長率を一・五%(三%)、インフレ率は一五%(六・二%)、IMFに対する債務残高は〇・八%(一・五%)と予測した。しかし、〇三年四月発表の同報告書では、経済成長率は〇三年に二・八%、〇四年に三・五%と予測されていた。
同報告書はまた、ブラジルについて「財政政策、特に今年の財政黒字目標(金利払いを除く)四・二五%の達成が国際信用を維持するために不可欠」と記し、財政政策のいかなる失敗もブラジル経済を弱体化し、状況を悪化させると警告した。まだ力弱い経済、外国からの金融支援の必要性、外国直接投資の減少、〇二年の最悪期を脱したが、まだ高いカントリーリスクがその理由となっている。
IMFはラテンアメリカ諸国について、経済回復の兆しが見られるとしながらも各国間の差が大きいと評価し、チリとメキシコを例に挙げて、中南米諸国が外国からの経済ショックを十分吸収するためには経済政策の改善と強化を基本とすべきことを示唆した。ブラジルはようやく経済政策の効果が表れ始めた国の例として引き合いに出された。