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赤間学院=みちへ院長の百歳祝う=「創立の原点に立ち戻る」

9月19日(金)

 財団法人赤間学院(赤間アントニオ晃平理事長)を育て上げた赤間みちへ院長(宮城県柴田郡出身)が十八日、百歳の誕生日を迎えた。学院はこの日を「赤間みちへの日」に制定、ピオネイロ校(サンパウロ市ヴィラ・クレメンチーノ区アルチーノ・アランテス街一〇九)で誕生会を兼ねた文化祭を催した。会場にはみちへ院長も姿を現し、在校生らから大喝采を浴びていた。
 赤間学院は一九三三年、サンパウロ洋裁学校としてスタート。裁縫技術や日本人の精神を伝える学校として、日系コロニアの子女教育に努めてきた。現在は連邦政府公認ピオネイロ校となり、約八百五十人の子どもたちが在校、教師は六十五人を数えるという。
 十八日、ピオネイロ校は午前、午後の部ごとに、日本文化を伝承するイベントを開催。午前の部には約五百人が参加、折紙や生花などに親しんだ。「赤間学院の原点に戻り、当時、みちへ院長が教えていた日本文化や日本人の心を子どもたちに伝えたい」と赤間馬場エウザ校長。「生花なんて、聞いたこともない子どもたちがいる。しかし、体験することで、生花が好きになる子も出てくるかも知れない」とアントニオ理事長も期待を寄せた。
 主役のみちへ院長はこの日、多少の頭痛を訴えていたものの、エウザ校長らに付き添われながら会場に現われた。子どもたちが誕生日の歌を大合唱するなか、「100」の数字型ろうそくが灯され、一世紀にわたる長寿が盛大に祝われた。