9月25日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】ブラジル一の大都市、サンパウロ市の中にアフリカがあるといわれる。サンパウロ市民の五五%は平均寿命、教育水準、平均所得がアフリカ並みという調査結果をサンパウロ市開発課が発表した。その一方で、五%は欧米並みに豪勢だという。
サンパウロ市の南端マルシラッキ区は二千世帯が住むが、上下水道も診療所もない。けがをした場合、最も近い救急病院は二十五キロメートルも離れている。選挙のときは十九キロメートル離れたパレリェイロスまで行く。地元の住民で託児所を建てたが、職員がいない。
区の面積では、市内で最大だ。同区には州立の学校があるが、アスファルト舗装がしてないためスクール・バスは運行していない。ほとんどの世帯が生活扶助金と家庭の清掃で生活しているが、子供たちはいつも空腹をこらえている。