エコノミーア

9月25日(木)

 リゴット南大河州知事は十九日、ルーラ大統領が近く遺伝子組み換え(GMO)農産物を正式に解禁する条例を制定することを明らかにした。強硬に解禁に反対するマリーナ・シウヴァ環境相の手前、今まで保留していたとした。人体の健康を損なう理由は科学的に証明されなていないし、生産原価が安価になり、在来種とGMOの物流機構を別々に設置することは不可能という。
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 税制改革は順調に進み、政府は税監督官を増員して税の取り立てを厳しくするようだ。ブラジル人の租税概念はキリスト教の影響が根底にあるといえそうだ。「人(企業)のために律法(税制)があるのであって、律法のために人がいるのではない」「人間が税金を払うのは、社会がつまづかないため」と。
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 今年のクリスマス商戦は、昨年比で二〇%増と大手家電チェーンが見込んでいる。経済活性化は十二月から。ようやく大統領公約の景観が見えそうだ。しかし、家電製品店は九月、昨年比二五%の値上げをしている。店側はローンを低利で付けるから金額では三〇%の売上増とみている。
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 これまでブラジル産の綿花は品質低下で国際相場の半額で取引されていたが、今年は品種改良により世界五位の輸出国に返り咲いた。来年の収穫も受注している綿作者は多い。このような綿景気は二十年来の出来事とされる。醜いアヒルの子は、白鳥に成長した。大豆のヘクタール当たり三百レアルの生産原価に対し、綿は千四百レアルと高価だが利益も大きいと評判もよい。