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米国=非MRP旅券への査証義務付けは来年10月に延期=日本人従来通りビザなし

9月26日(金)

 【既報関連】米国政府が機械読みとり旅券(MRP)を持たない入国者にビザの取得を義務づけていた問題で、米国国務省は二十四日、当初予定していた開始期日を十月一日から来年の十月二十六日に延期する、と発表した。これにより、日本を含む二十一カ国の短期滞在者は、従来通り査証を免除されることになる。ロイター通信の報道によるもので、二十五日現在では日本の外務省やサンパウロ総領事館には通達されていない。
 テロ対策包括法の成立を受け、七月に米国政府は日本を含む査証免除対象国でも、MRP旅券を持たない人には、入国や乗り換えの際にビザが必要、との方針を打ち出した。これに対し、日本政府を始めとする各国は措置の延期や撤廃などを申し入れていた。
 外務省によると、日本がMRPを導入したのは一九九二年で、現在三千三百万通の旅券を発行。このうち、在外公館で発行された十四万通が非MRPだという。ブラジル国内では、サンパウロ総領事館以外で発行された旅券がMRPとなる。このため、マナウスなどの総領事館で発行された旅券を持つ邦人は、十月一日からは米国を経由して日本に向かう邦人や日系人も米国ビザが必要になると懸念されていた。サンパウロ総領事館の西山巌領事は「まだ外務省には通知が来ていないが、歓迎すべきことだ。日本政府の申し入れも延期の一因では」と話していた。