9月27日(土)
[既報関連]近年、日本にデカセギに行ったブラジル人労働者が日本の地方都市郊外に家やアパートを購入するケースが増えているが、なかには畳を取り除くなど、ブラジルの住宅に近付けた家を建築するデカセギファミリーも登場している。二十四日付、ニッポ・ブラジル紙が報じている。
群馬県邑楽郡のテルオ・ミウラ・ファミリーは新しい住居に移ってまだ二ヵ月。テルオさん夫婦の子、アマンダ・アリッサちゃん(五歳)、マルロン・ジュニオールちゃん(一歳半)にとって、すべてが新鮮で大発見の連続。母親のカルメンさんも、米国風キッチンの夢が叶って嬉しい限りだ。広いカウンターは、家族団らんが楽しめるよう囲った形になっている。テルオさんは、家がより親密度を増すよう、大きな居間を注文した。ここで友人や親戚と親交を温めるのだが、会話が弾んで時間を忘れることもしばしばという。
ただ、夫婦が想像していたようなスイートルームはなく、ブラジルで住み慣れていた住宅のようにはいかない。しかし、畳を取り除いたことでブラジルの風合いを残し、その上、掃除がしやすくった。「スイートルームを作るのは大変。だから、日本の伝統と私たちが住み心地のいい素材を混ぜ合わせた」という。
また、「新しい家を買ったことは投資であり、子どもたちへの遺産でもある」と夫婦。家賃に当てていたお金は、現在、住宅ローンに使われ、支払いが終われば、この家は完全に自分のものになる。かつての家賃は七万円(千七百レアル)だったが、今は七万五千円(千八百レアル)を月々払っている。「私たちは『私たちのもの』のためにお金を払っている」とファミリーは語っている。