9月30日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十九日】ルーラ大統領就任以来、労働者党(PT)はブラジル銀行の重要ポストすべてを事実上支配するようになった。政府は同銀総裁については有能な人物を任命したが、主な関連機関のトップにはPTと関係の深い人物を就任させている。
ラテンアメリカ最大の年金ファンド(Previ)、ブラジル銀行職員支援金庫(Cassi)、BBDTVM(ブラジル銀行代理機関)ブラジル銀行財団のトップはすべてPTと強いつながりを持つ人物が就任している。
ブラジル銀行の幹部職のポストもPTと関係を持つ人々で占められている。フォーリャ紙が実施した調査によると、同銀行の主要幹部職員百五十人のうち、三分の一(副総裁七人のうち五人、役員十五人のうち八人、総支配人十人のうち七人)が新政権発足後に交代した。
ブラジル銀行は以前からPT支持者のたまり場で、ベルゾイーニ社会保障相のような現在閣僚に就任した人物もその中に入っていた。政府は政治色を避けるために、総裁には政治界から遠く、シチバンクやクレジカードのような企業で経験を培ったカセブ氏を任命した。しかし、ルーラ大統領就任後、組合運動にかかわった多くの人々が総裁以外のポストや関連機関のトップに任命されている。
アマゾン開発銀行(BASA)やブラジル東北銀行(BNB)も、PT、PMDB、PPSといった政党の息がかかった人物が総裁や役員に就任している。