10月1日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】政府は〇三年の予想インフレ率(IPCA―広範囲消費者物価指数)を一〇・二%から八・九%に下方修正した。
中銀が四半期ごとに発表する年間予想インフレ率は、金融市場の予測値九・六五%を下回って、年間目標値八・五%に近いものとなっている。また、〇四年の予想インフレ率は三・九%とみられ、年間目標値五・五%、金融市場の予測値六・二%より低い。
中銀は〇三年に金利は年率二〇%、為替は一ドル二・九〇レアルのレベルで推移し、〇三年のGDP成長率は六月の予測値一・五%のほぼ三分の一で、過去十一年間で二番目に低い値の〇・六%と予測している。
〇三年予想インフレ率が六月の値から今回下方修正されたのは、インフレ調整を受けない自由価格のインフレ率が三カ月間で八・六%から七%に低下したことに基づいている。統制価格のインフレ率は六月の一四%から今回の一四・一%と、ほぼ変わらない。インフレ抑制を目標とした財政・金融引き締め政策は六月に残っていたインフレ下落に対する疑いを払拭する結果をもたらした。
〇三年の予想GDP成長率(〇・六%)の引き下げは、実質所得低下によって消費が七・一%減少したことを原因の一部としているが、それでも中銀は今後数カ月間の消費増加により景気が回復するとみる。また、貿易黒字、外国投資の回復、工場の過剰生産能力が財政赤字やインフレを伴わない景気回復を可能にすると指摘している。