10月2日(木)
【アゴーラ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙一日】リオデジャネイロ市で三十日、サッカークラブ『フラメンゴ』元会長のエジムンド・ドス・サントス・シウヴァ容疑者を含む十人が、国立社会保険院(INSS)への掛け金十億レアル分を滞納した疑いで逮捕された。警察の情報によると、INSSと国税庁の職員らがわいろを受け取り、同容疑者などがかかわっていたパソコン関係企業の債務データを消していたという。シウヴァ容疑者は犯行を否定している。
国税庁、連邦司法裁判所、連邦警察(連警)は、〃INSS・国税庁脱税マフィア〃とされる十人を共同捜査した。被疑者逮捕状は全部で二十七件発布され、連邦会計監査人や弁護士、手続き代理人、フラメンゴ元会長など十人が逮捕された。
過去一年間で、リオ税務署の職員らのかかわる組織犯罪汚職事件を連警が摘発するのは今回で二度目。四月には、リオ国税庁の会計監査人七人が、スイスに三千三百万ドルを不当に送金したことが発覚。この種の犯罪は〃プロピノドゥット(わいろ専用道)〃と呼ばれるようになった。
連邦検察庁によると、税務署関係の犯罪捜査は、INSSへの掛け金の滞納捜査から始まった。容疑者の電話を盗聴した連警によれば、フラメンゴ元会長は、企業家らと会計監査人の仲介人として働いていた。
国税庁のシステムの債務データを消すのに、企業家たちは債務総額の一〇%から二〇%をわいろとして支払っていた。主に石油、電化製品、飲料、デパートなどの分野の三十企業がわいろを貢いでいた。
連警の社会保険犯罪対策警察署(Deleprev)はまず、犯罪組織がINSSシステムのすべての企業情報にアクセスできることを突き止めた。
組織の〃債務サービス〃は、債務総額やリスクによってサービス料が異なった。サービスは、INSS債務の支払い期日の延長や分割払い、債務の消去など。この捜査を続けていくうちに、連警は国税庁内部の人間をも巻き込む大規模な犯罪の手がかりを見つけたという。