10月2日(木)
【スセッソ誌】就職の面接は最初の数秒で、是非が決まるという。面接だけで実力は分からないが、採用か否かは面接で決まる。どうしたら自分の魅力を理解させることができるのかを、人材バンクPWCが指南している。いよいよ面接となった場合の心理的準備を、参考までに列記する。
面接者を対決者と見ないで、パートナーとして見る。面接に呼ばれたのは、企業が有能な社員を求めているからだ。候補者が有能なら、面接者は対等な関係だ。
人生では面接ばかりでなく、ここ一番は誰でも通る関門。緊張するあまりぼうこうが極端に収縮する。人によっては、大衆の面前で素裸にされた気持ちだという。面接ずれし、なれなれしいのも不快感を与える。
わなに注意すること。情報収集が目的であって、募集目的ではない場合もある。数字で答えるとき、面接者のわきで補佐が計算機に答弁の内容を入力し合致しないと疑問を抱く。
外国語の試験も危険。会話と読書では結果が異なる。日本でしか通じない英語や日本式発音の英語で会話の試験をされることもある。ポ語とスペイン語の間にも、同じような問題がある。
趣味は何か。ひまな時はいかに過ごすかを聞かれる。これは質問ではなく、候補者の時間利用法が試されているのだ。水平思考の試験だ。面接者のペースに、はまらないよう注意する。
教養度の試験では、背伸びは危険。読書や演劇、音楽は歓迎されるが、どんな本、最近誰の本を読んだか、どの部分に感銘を受けたか、どの程度そしゃくしたかと鉄砲玉のような質問だ。
解雇経験を質問されたら、休職または企画変更、計画中止、企業再編、合併吸収などと答える。現在は失業中ではなく、専門職に就けないだけ。目下、次のステップに挑戦中なのだ。
経営不振の会社や倒産した会社で働いた人は、負の遺産を引きずっている。体から発散する覇気がないのを、三者は敏感に感じる。〃病原菌〃を媒介する危険があるので、敬遠するから要注意だ。「敗軍の将、兵を語らず」で面接者から先入観で見られるが言い訳しない。卑屈にならない。
声の音調を整える。やや低音が、説得力はある。目は面接者の鼻の頭を見る。マフィアの世界の秘策だ。脅すこともなく脅されることもなく、落ち着いて話ができる。目が落ち着かないのは失格。軽蔑される。
面接者は意地悪な質問をする。なぜ当社に就職を希望するか。あなたが当社に貢献できるのは何か。あなたの欠点は。答えは中性で、どっちにもとれる回答をする。どっち側によっても失格。就職希望はチャンスの利用。貢献は努力。欠点は完全主義と答える。