10月4日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】サンパウロ州水道局(Sabesp)によると、今月末までに大雨が降らなければ、カンタレイラ地方複合貯水池から配水されている九百万人のサンパウロ市民が十一月から節水を強いられるという。またアウト・コチーア地方複合貯水池の水位も非常に低くなっており、大サンパウロ市圏コチーア市、ヴァルジェン・グランデ・パウリスタ市、エンブー・グアスー市、イタペセリッカ・ダ・セーラ市、エンブー市(一部)に在住する三十万人に影響が出る可能性が高い。
当局配水コントロール課長で技師のアマウリー・ポラッキ氏は二日、「大変深刻な状況にある。雨期の訪れが遅れれば、節水は避けられない」と貯水池の水量問題の悪化を認めている。
ポラッキ課長によると、節水を免れるには、貯水池に水を送り込んでいるジャグアリー川、ジャカレイー川、カショエイラ川、アチバイーニャ川、ジュケリー川で大量の降雨が必要だという。特にミナス・ジェライス州南部に水源地を持つジャグアリー川は、カンタレイラ貯水池の主要水源である。
カンタレイラ地方複合貯水池の水量は二日、総貯水量の一〇・六%のみだった。「貯水池は一日に〇・二~〇・三%の水量を失っている。今月末までに大量に雨が降らなければ、一九八六年十一月に記録された一〇%より水量が下回る恐れがある。当時節水がなかった理由は、十二月初めに雨量が急増したからだった」と、ポラッキ課長は懸念している。アウト・コチーア地方複合貯水池の水量は同日一〇・七%だった。
カンタレイラ貯水池の技術者たちは、出水量を下げるために三カ月前から節約体制をとっている。同池担当のジャバクアーラ地区やパウリスタ地区の配水量の五〇%は、グアラピランガ貯水池から配水されている。この援助によって、カンタレイラ貯水池の配水量は、毎秒三万三千リットルから毎秒三万一千リットルに減った。
ポラッキ課長によれば、二〇〇〇年から二〇〇一年までの期間の雨量が少なかったため、水道局の六カ所の複合貯水池の水量を満タンにすることはできなかった。「今年、雨量は平均以上だったのは二月のみ。残りの月は平均以下だったので、水位がどんどん減っていった」と説明している。