10月4日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】サンパウロ市証券取引所は二日、金融市場へ流入した外資が九月二十九日現在で月間八億六百三十五万レアルに達し、年間で四十二億五千五百万レアルとなったと発表した。この外資流入額は、過去最高の記録を更新した。外資の流入は五月に落ち込んだが、その後順調に伸びている。
先進国の配当金が全般に低率であり、ブラジルの高率配当が魅力らしい。基本金利は低下傾向にあるにもかかわらず、ブラジル経済が底打ちし回復の兆候が見えたとして外資の流れが変わったらしい。まだブラジルの平均株価は、ドルに換算すると安価とされる。
確定利つき投資信託から引き出し、自ら株運用する投資家が目立っている。不人気だったファウンドへの投資が、九月三十日から活発化した。基本金利の二〇%と二〇〇四年の経済成長率見込み三%が、投資家を引き付けたようだ。
また小口投資家の取引所来訪が、目立っている。小口取引が総取引の二六・五%にも達している。少額から始めて自信を深め、貯蓄を株へ移している人も多い。取引所は大金持ちの出入りする所と思われていたのに、小口取引がこれほど増えたのは一九九四年以来のことで、親しまれる証券取引所となりつつある。