10月7日(火)
【アゴーラ紙四日】ブラジルのテレビ視聴率でトップを飾っているグローボ局がこのほど、下院人権委員会のキャンペーン中に発表された「下品なテレビ番組告発数ランキング」でもワースト1になった。ちなみにこのキャンペーンの名称は、「下品なものに金を費やすのは公民権を侵すこと」である。
「下品な番組ランキング」のワースト10のうち、六番組はグローボ局のもの。告発総数四百二十三件のうち百八十五件が、同局に対する告発だった。番組では、現在放映中のドラマすべてがワースト10に入っている。
次いでSBT局が百八十二件で告発件数二位に。「下品な番組ランキング」では、同局の「プログラマ・ド・ラッチーニョ(ラッチーニョの番組)」が一位、「ドミンゴ・レガル(最高の日曜日)」が二位と、不名誉な上位を占めている。
ググー・リベラット司会者の日曜番組「ドミンゴ・レガル」は九月七日、犯罪組織PCC(首都第一コマンド)のメンバーのインタビュー番組を放映したが、その後、取材内容が報道の域を越えた〃やらせ〃行為だったことが判明した。
同番組が「下品な番組ランキング」で一位にならなかった理由は、番組制作者側が責任を認め、番組の品質改良を公で約束したからだという。同じ理由でジョアン・クレーベルの番組が、ワースト10入りを免れている。
NGO団体「TVer」のラウリンド・レアル・F代表は、「最近テレビで起こった事件が影響して、国民は番組の品質改良を求めている」と言明。下品なテレビ反対運動のオルランド・ファンタッツィーニ指導員は、テレビ局がやっと、番組の品質に目を向けてきていると指摘している。
同指導員は、「以前テレビ局は、ランキングを無視してきたが、現在では我々と会話し、アドバイスを求めている」と、状況が少しずつ改善されている兆しがあることを明らかにする一方、「テレビ局に品質改善の意識が芽生えたのではなく、下品な番組が売れなくなったので心配し始めたのだろう」と皮肉っている。
近日、「良質番組ランキング」が発表される予定。テレビ番組に関する告発を受けている「テレビ倫理ホームページ」のカルロス・モッタ氏は、「テレビ局の番組ガイドになるだろう。視聴者が何を求めているかが分かるはず」と話している。