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海水浴できるように=下水処理場15カ所新設 サンパウロ州

10月7日(火)

 【ジアーリオ・デ・サンパウロ紙】サンパウロ州水道局(Sabesp)はサンパウロ州海岸地方に新規下水処理場(ETEs)を十五カ所建設する。そのうちの七カ所はサントス海岸地方九市の下水を処理する大型施設で、〇九年までに、残り八カ所はサンパウロ州北部海岸地方四市の下水を処理する小型施設で、〇六年までに完成する予定。
 下水処理場に加え、サンパウロ州水道局はサントス市の海底放水管を改修し、プライア・グランデ市の八つの放水管と接続する簡易下水処理施設(EPCs)一カ所を設ける。
 現在、サントス海岸地方の平均下水処理率は五六%で、七カ所の下水処理場新設で同率は九〇%に上がる見通し。州政府の投資額と外国からの融資額は十億レアルに上るという。サンパウロ州北部海岸地方の処理率は現在三〇%だが、サンパウロ州水道局はそれを七二%に引き上げたい考えだ。
 サンパウロ州の海岸の水質は二年間で飛躍的に改善した。環境衛生技術公社(Cetesb)によると、海水浴に適切な海岸は〇一年には四三%だったが、〇二年には七〇%に増加した。北部海岸の七五%は年間を通して海水浴に適しているが、サントス海岸は四五%が時期によっては不適切とされる。水質改善には下水処理の拡充、下水に対する住民の意識向上、雨不足の三つの要因が貢献した。雨が降ると多くの川から川に溜まっていたゴミが流れる。サントス海岸では過去三十五年間の平均降水量の半分しか雨が降っていない。