10月9日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】大サンパウロ市圏でとうとう節水が始まることになった。十五日から、アウト・コチーア地方複合貯水池が配水するコチーア市、イタペセリッカ・ダ・セーラ市、エンブー市、ヴァルジェン・グランデ・パウリスタ市、エンブー・グアスー市に影響が出る。同地域には約三十万人が住んでいる。節水対策は交代制で行われる。断水される時間は各地域最高三十六時間となる。
アウト・コチーア貯水池の水位は七日、総水量の八%足らず。二〇〇〇年七月、同貯水池の水位が一四・六%だった時、水道局は節水を実施した。
次に交代制配水されるのはカンタレイラ地方複合貯水池。これも危機的状況にあり、同日の水位は八・八%と過去三十年間で最低値を記録した。水道局の技術官らによると、心配な数値ではあるが、貯水池は五%の水位でも配水が可能だとしている。
サンパウロ大学(USP)理工学校の水道・衛生工学部教授、マリオ・T・L・バーロス氏は、「節水対策をとる時期が非常に遅れた」と批判。「ここまで危機的な状況になるまで待つべきではなかった」。
バーロス教授の意見では、水道局は今年七月に節水対策をとり、現在の水位に至らないようにするべきだったという。「少なくとも、市民に水を節約するよう呼びかける節水キャンペーンを行うべきだった」。同氏は、少なくとも過去三年間は、通常の雨量の降雨がなかったと指摘している。
七日午後、サンパウロ市とサンパウロ州地方に雨が降った。降雨は地方で始まり、同午後二時ごろサンパウロ市西部ペルス地区でも雨が降り始めた。同午後七時まで、市内各地で降雨が続いた。市内で最大雨量が観測されたのはサンパウロ市北部フレゲジーア・ド・オー区で、雨量二十一・一ミリを記録。だが今回の雨は、貯水池の状況を変えるほどではなかった。
一方サンパウロ州地方都市での雨量はかなりのもので、ヴァーレ・ド・パライーバ地方では強雨が降った。アパレシーダ市では嵐の前に空が暗くなった。モンテイロ・ロバット市では、降雨中屋内にいた二人の男性が落雷被害に遭い、うち一人が死亡。サンジョゼ・ドス・カンポス市とタウバテー市では雨で洪水が発生した。
カンピーナス地方でも降雨があったが、同じ雨量の降雨がさらに四日続かなければ、ピラシカーバ川、カピヴァリー川、ジュンジアイー川の三つの河川流域の水不足を解決できないという。ソロカーバ市やイトゥー市も、深刻な水不足に悩まされている。