エコノミーア

10月9日(木)

 三日の金融市場は、世界同時の好況で沸いた。サンパウロ市証券市場も指数を一・一六%上げた。特に欧州でフランクフルトが四・三四%、パリが三・二四%、チューリッヒが二・四七%と活況を呈した。理由は米国が五万七千人の採用を行ったことで景気回復と見たためのようだ。ナスダックは二・四二%と上げた。
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 米州自由貿易地域(FTAA)会議で伯代表団の孤立化が、財務官僚にもショックだったようだ。〃貿易戦争〃に、財務省も参加して代表団を強化する。カヌート国際局長は、ブラジルの切り札を出すのはまだ早いとしながらも、これからは隠忍自重ではなく派手に対決しようと意気込んでいる。先進国は、ブラジルの外交能力を甘くみているという。
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 一九九六年以来需要がうなぎ登りのトラクター業界に、スエーデンのヴォルヴォと中国のトンセンおよびジンワの三社が、進出する。ヴォルヴォはクリチーバでトラックを生産していたが、来年からトラクターも生産開始する。中国から進出するメーカーは南麻州で小型トラクターを生産、中国で五百ドルで販売しているものを千ドルで市販するという。
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 ルーラ大統領から任命されたフォンテレス検事総長は三日、現政府が発令した遺伝子組み換え(GMO)農作物の解禁暫定令を無効にするように最高裁へ申請した。パラナ州条例はGMOの流通を違法としたが、レキオン知事は自由販売を許可した。国会議員にはGMO賛成派が多数おり、生産者から念書を取れば容認する意見だ。