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カステリーニョ 修築終わる=19世紀の西欧建築再現

10月11日(土)

 数十年間にわたって放置状態だった貴重な建築物がこのほど、修築工事を終えて人々の前に現れた。サンパウロ市ブリガデイロ・ルイス・アントニオ大通りに20世紀初期に建設された元クラウジオ・デ・ソウザ医師宅、通称〃カステリーニョ(お城)〃である。
 カステリーニョは1907年から11年の間に、イタリア人のGiuseppe Sachetti氏によって建設された。19世紀末のヨーロッパに花開いた新しい芸術の波、〃アール・ヌーボー〃的な建築であり、当時の流行がうかがえる。
 サンパウロ州文学アカデミー創立に携わったソウザ医師がリオに移り住んでから、カステリーニョの崩壊が始まった。多くの所有者の手にわたった後、1975年に国立社会保険院(INSS)が購入。2年後にはモファレジ社のものになった。1984年に重要文化財に指定されてから完全に放置状態になった。
 90年代半ば、同社は修築工事をすること決定。工事費は2百万レアル。工事中にでてきたさまざまなトラブルを乗り越えた工事は、2年以上かかったという。
 同社はカステリーニョをレンタルする意向。同邸宅をレストランやアートギャラリーにする企画を検討している。 (ヴェージャ誌)