10月14日(火)
日曜日の昼下がり、リベルダーデの東洋市にさすらいの大道芸人が現る?―浴衣姿でけん玉を披露しているのは、市川道隆さん(29、静岡県)。南米を旅行して歩き、足かけ約二年になる。「ラテン諸国は日曜日は完全休業。旅行者にとってあまりやることがない。旅先の暇つぶしに」と、考え付いたのが広場でのけん玉ショーだった。
さっそくボリビア・ラパスの木工工場で大型のけん玉を特別注文。けんの部分だけで30センチという代物を「たったの4ドル」で作ってもらった。
サンパウロ市リベルダーデでの〃興行〃は実はこれが2回目。昨年5月に同広場で開催された相撲大会の一幕を飾った過去もある。
「日本一周」、「世界一周」……。12日は15分ほどのショーを3回にわたって行い、けん玉の妙技を次々と披露した。通りかがるブラジル人は目を見張り、日本人移民は「ほー、懐かしいな」と郷愁のまなざしを送っていた。