10月16日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙七日】ミナス・ジェライス州軍警の報告書によると、一九九七年から二〇〇二年までに、同州で記録された凶悪犯罪件数が一四三%増加した。九七年には三万三千七百七十一件だったが、〇二年には八万二千百十六件に増えている。
凶悪犯罪とされるのは、殺人、誘拐、監禁、強盗、強盗殺人、婦女暴行など。人口十万人当たりの凶悪犯罪被害指数は、百九十八・八五人から四百四十六・六六人に上った。同期、検挙率は四三・七一%増だった。
子供や思春期の少年少女の検挙率も、それぞれ五〇九・八二%、八二六・六二%増加し、未成年犯罪が急増したことが分かる。
軍警のデータは、ブラジル社会民主党(PSDB)のエドゥアルド・アゼヴェード元知事(九七年~九八年)と、ブラジル民主運動党(PMDB)のイタマール・フランコ前知事(九九年~〇二年)両政権時のものである。
だが犯罪増加傾向は、アエッシオ・ネーヴェス現知事(PSDB)になった今でも変わっていない。今年初め四カ月間は、昨年同期と比べて、全種の犯罪において発生率が九%増加している。
また、治安危機の現状も、警官告発などの問題で浮き彫りになっている。今年だけで、同州人権擁護検察局は、職権乱用罪や拷問罪などで警官百八十人に対し刑事訴訟を起こしている。うち百三十人は軍警官、五十人は市警官である。昨年、犯行に及んだ警官数は二百七十一人(軍警百五十四人、市警百十七人)だった。
軍警・市警など九人の警官たちが今年、拷問罪で有罪判決を下された。ほか十五人は汚職や現金恐喝、麻薬・売春婦取引で裁判を受けている。
また、警官が〃処刑部隊〃を結成していることも、同州警察聴聞局が突き止めている。この件に関しては先週、アスマ・ジャハンギル国連特使に報告書が提出された。同特使は、即決処刑に関する人権問題委員会の特別報告者である。