ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | パラナ州がGMO禁止=生産、加工、販売とも

パラナ州がGMO禁止=生産、加工、販売とも

10月16日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ州十五日】パラナ州は遺伝子組み換え農産物(GMO)の州内での栽培や加工、販売、輸入を禁じた。期限は二〇〇六年十二月三十一日まで。それ以前にGMOが、人体と環境に無害であることが科学的に証明されれば随時、禁止令を解除するとしている。
 禁止案はPT州議から州議会へ上程され、レキオン州知事も支援した。表決の結果、賛成三十六票、反対十二票で可決された。原案では州内の運搬も禁じていたが、表決にさいしては削除された。またパラナグア港の使用も、GMOの輸出入を禁じている。
 パラナグア港にあるパラグアイ政府の港湾倉庫と設備は、ブラジル外務省を通じて特別許可を得なければならない。外国の生産物通過には、特例が認められる可能性はある。
 連邦令は認めて州条例が認めないのは今後、問題を引き起こしそうだ。生産者をはじめ農業団体、農産加工工業が、生産流通のために結束して訴訟を起こすのは確実とみられる。レキオン・パラナ州知事はGMO問題の混乱から解放されるし、パラナ州産大豆が海外市場で脚光を浴び注文も急増するものとみている。
 一方、農務省はGMO大豆に散布する除草剤グリフソートの使用を許可した。これまで発芽前の種子にのみ許可されたが、発芽後葉や幹が生長した状態でも散布を許可した。これは南大河州のリゴット知事の要請に応じたもの。連邦政府がGMOを解禁してGMO用の農薬を禁じるのは片手落ちだと、同知事はいう。