10月16日(木)
【レヴィスタ誌】ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(FGV)経済学部は十日、卒業生五十人を産業界に送り出した。経済学部を卒業した経済学士が最近、需要が少ないとこぼしている。コーバス元サンパウロ州知事の財務長官を務めた中野慶昭氏が、経済学科が過小評価されていると義憤に燃えている。
大企業の社長は、ほとんど経済学科出身であり、国家の経済的発展は同学科出身者の双肩にかかっていると述べた。ただ大学は経済理論が多く米国で流行した新理論などばかり論じ、新聞の経済記事についてブラジル経済を討論することがないのは残念だとした。
卒業生は就職して会社経営という最前線に立ち、現実の問題に遭遇して判断に迷っている。最近は経済の職業前線に技術者の採用が目立ち、経済学士が軽視されている。経済に関心を持っていた青年らが、自分の志望に反して工学部へ進学していると、同氏は不合理を指摘した。
国立大学(FEA)のアゾニ教授は、FGVの月謝が高いのでFEAの落ちこぼれがFGVに行き、教科は公務員向けの自治体経済が多く、民間企業には実務的でないという。
カンピナス大学経済学科でも教授らは、理論経済が多く実地経済が少ないことを懸念している。学生らは第一学期から経済研究所に入り、国家経済と産業経済の研究を希望する。教授らも大学が卒業証書製造所となり、象牙の塔が理論の遊び場となっていることを反省している。