10月17日(金)
【アゴーラ紙十六日】過去数年間に、経済危機と失業で最も苦しんだのは中流階層の家庭であることがこのほど、サンパウロ市労働扶助推進局が発表した調査で明らかになった。中流階層とされるのは、家族の一員当たりの所得が百四十八・五レアルから五百九十四レアルまでの家庭である。
一九九二年から二〇〇一年までに、最も経済的に成長しなかったのが中流階層で、成長率はわずか一二・六%にとどまっている。
一人当たりの所得が百四十八・五レアル以下の家庭と、五百九十四レアル以上の家庭は、それぞれ一八・八%、一八・三%成長した。同期、ブラジルの人口は一六・二%増加。要するに、貧困家庭と裕福な家庭が増加したということになる。
就職先の減少と求職の増加が給料を引き下げ、低い月給の労働者を増やした。これが中流階層が押しつぶされていった理由の一つとされている。マルシオ・ポッチマン同局長は、「昨年までは、就職先の九六%が最低賃金を支払う会社ばかりだった。就職に成功した労働者十人のうち、八人が最低賃金三倍までの給料だった」と説明している。
九二年から〇一年までにつくられた新しい就職先(千百五十万人分)のうち、三分の二は家政婦や自営業者、アルバイト業者を対象にしていた。残りの三分の一は、公務員やサラリーマン向けだった。
同局の調査は、ブラジル地理統計院(IBGE)のデータに基づいている。