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公金横領、50億R$超す=北・北東伯に多い〃横流し〃

10月21日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】新政権就任時にジルセウ官房長官は、「PT政権は公金を盗まないし、盗ませない」と豪語したが、現実は誰が政権を取ろうと同じようだ。
 ルーラ政権に入って公金横領の総額が、五十億レアルを超過した。交付金配布法に不公平と抗議する一方、管理不行き届きを、サントウロ副検事総長が適切な監督機関の不在で嘆いた。
 特に不審な資金の流れが多いのは、北部と北東部の医療部門と運輸部門、教育部門、社会保障院とされる。ペルナンブッコ州では旧北東伯開発院から横流しされた資金が、多数の市に流れているという。
 監察局の計算ではリオ州国税局を舞台に公金の横領額が、二億五千万レアルに達するとされる。ロライマ州では、幽霊職員の給料として三億レアルを地元の州議と州高官が共謀して横領していた。
 その他、公共工事の水増し請求や架空工事を調査している。もう一つの公金横領の温床が、干害対策(DNOCS)だ。四カ所の工事入札で四億八千万レアルが不正落札された。
 PTのジアス知事が統治するピアウイ州でも、今年に入ってSUS支払いの名目で、千五百万レアルが横流しされた。同州では一般職員が、医師として給料を受領している。
 検察庁は北伯開発庁から横流しした資金が、まだ大量に隠されているとみている。ただ盗まれた資金を探し出す費用を捻出できないのが、皮肉だと捜査官らは嘆いている。