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金融投資の免税検討=中小資本の市場参入奨励

10月23日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】財務省は二十日、金融市場への投機資金振り込みに対しCPMF(通称小切手税)の免除を検討していると発表した。パロッシ財務相は、金融取引で投機商品を変更するときの資金移動にCPMFの非徴収を考慮し、そのために金融取引専用の口座開設を立案中と述べた。
 現在は株取引にCPMFを免除しているが、これを投資信託や証券信託、民営化ファンド、投資クラブ、国債、抵当証券などにも適用するというもの。政府は、次回通貨審議会(CMN)で検討し暫定令を議会へ上程、今年中の早い時期に実施する予定だ。
 利用者は同じ所得申告番号(CPF)で、口座数を無制限に開設できる。政府は一般中小投資家の民間資金を金融市場へ投入させ、政府財政の円滑化を図る考えだ。大口投資家は専用ファンドで安定しており、CPMFの徴収に煩わされない。この措置により銀行自身も、銀行間取引で資金力強化ができるようになる。しかし、金融税(IOF)変更は考えていないようだ。
 これは基本金利の低減化に備えた対策と、みられている。基本金利二〇%として〇・三八%のCPMFは、実質的に一・九%の配当金低減とみなされる。基本金利が低下するほど、CPMFの占める割合は大きくなる。千レアル投資でCPMFを三・八レアル差し引かれると、取り返すために少なからぬ時間を要する。