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豊かなアルミニオ市=アルミ工場が経済支える

10月23日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】サンパウロ市から南西へ六十五キロの地点に人口一万二千人のアルミニオ市がある。市は市名をアルミニオからオウロ・ブランコへ変更したいと考えているが市民は大反対だ。
 同市にはボトランチン・グループでブラジル最大のアルミ精錬工場CBAがあり、市民の半分が働いている。一度もCBAで働いたことがない人を探すほうが難しい。市の収入の八〇%がCBAから入る。内訳は流通税(ICMS)百三十万レアル、サービス税(ISS)七十万レアル。
 サンパウロ州都市の文化指数(IPRS)によるとアルミニオ市は、生活水準や平均所得、平均寿命、教育水準で、十大文化都市に入る。一世帯当たり平均千レアルの収入は、州内で四番目。乳児の死亡率は過去二年ゼロ。学校には学童のために十分な余裕がある。市の診療所には外科、婦人科、眼科治療室があって無料だ。
 CBAのおかげでスラム街はない。失業者もいない。街路はほとんど舗装された。舗道を補修したい人には、CBAがセメントを無料提供する。
 教会に音楽学校をつくり、資金援助をしている。CBAの援助でサッカー・チームもある。図書館も市へ寄贈。警察の建物や防犯器具も同社の寄贈。殺人事件も長いことない。
 CBAは一九四〇年、同地から産出するボーキサイトの精錬をポルトガル移民のアントニオ・P・イナシオ氏によって始められた。同氏の娘と結婚したのが、アントニオ・エルミニオ氏であった。