10月29日(水)
豊橋市役所が東三河地域研究センターに委託したブラジル人口調査によると、同市在住のブラジル人男性は一万人近くにのぼり、ブラジル人男女総数の五二・八%、二十~四十九歳層では六九・六%を占めた。各家族の構成人数は「三人」二六・二%、「四人」二〇・五%。同調査は今年三月、八百三十二人を対象に実施された。十一日付、インターナショナル・プレス・オンラインが報じている。
調査は住宅と言語能力を考察するのがねらい。対象となったブラジル人は五六・一%が日本に居住して五~十年、四〇・三%が渡日以来、豊橋市に在住している。全体で七二・九%が「いつまで日本にいるか分からない」と答えている。
住宅に関しては、「公営住宅」四七・二%、「社宅」二九・八%、「賃貸アパート」一九・四%。公営住宅を選んだ理由は、「家賃が安いから」となっている。
大きな障壁となっている言語については、一五・八%が「会話、読解、記述ともに可能」だが、二六・八%は「会話のみ可」、三一%は「話すのは難しいが、意味は分かる」、一七・三%は「聞きとったことのうち、少しは分かる」、九・一%は「まったく分からない」という。
社会保険に関しては、三四・四%が保険に加入しておらず、理由に(一)高額だから(二)知らなかった(三)病院に行く必要がない――などをあげている。年金については、ほぼ全員の九八%が加入していない。
豊橋市役所は健康診断や予防注射など、保健福祉に関する様々な行政サービスを提供しているが、四七・八%が行政サービスを知らなかった。予防注射では、三七・八%が接種の目的が分からず、三三・二%は診察の際の日本語が分からないともらしている。全体の七七・六%が、通訳付きの病院の必要性を訴えている。