労組連会長 PTとたもと分かつ=大統領諮問職を辞任=選挙時の不信感広がる
10月30日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十九日、ヴェージャ誌】労働組合連盟(Forca Sindical=以下、労組連)のパウロ・ペレイラ・ダ・シウヴァ会長(通称、パウリーニョ)は二十八日、ルーラ大統領の諮問機関である経済社会開発審議会の審議員職を辞任した。
また、下半期のベアを含む全労働分野の給料統一キャンペーンや、オスヴァウド・バルガス労働省事務局長兼全国労働フォーラム総合調整担当との交渉も中止。この二つは、統一労働者センター(CUT。労組中央機関)と提携して行なうはずだった。
「大統領選でPT(労働者党)がやったことを見た後で、ルーラの諮問役が務まるわけがない」と、パウリーニョは言明。「選挙時に自分が悪者扱いされたわけが、あの記事を見てやっと分かった。彼ら(PT派)は、ほかの立候補者を打ちのめすために〃スパイ部隊〃を結成した。あの記事が事実なら、ルーラ当選はただの道化芝居に過ぎなかったことになる」と憤る。
パウリーニョが言う「あの記事」とは、先週末発刊のヴェージャ誌(1826号)に掲載された「愛と平和、そして戦争」というルーラ氏当選の裏話記事のこと。昨年の大統領選の勝利を得るために、ルーラ氏が信任を置くPT派グループが、他党の大統領候補者たちの〃あら探し〃を行い、公表したという内容だ。
当時、シーロ・ゴーメス大統領候補(PPS=社会主義人民党)の副大統領候補として出馬したパウリーニョも、あら探しの対象になった。
昨年七月末、大統領選の調査結果から「二次選でルーラがシーロに負ける」という情報がPTに舞い込んできた。そこでPTは労組関係者のヴァギネル・シンシェット氏を出動させた。同氏は、労組連結成前に行われた多くの〃悪事〃について詳しいという。
当時パウリーニョは、水増し請求や公共資金横領などの告発に悩まされていた。シンシェット氏はパウリーニョ側の人々に、「大金を払えば告発を撤回する」と誘惑し、わいろ支払いの瞬間を写真に収めようと考えた。だが、パウリーニョはその手に乗らなかった。
それだけではない。パウリーニョの家の郵便箱は二回も爆破された。家の前には突然家具工場が建ち、夜遅くまで木材を切る音に悩まされた。当時はブラジル社会民主党(PSDB)のジョゼ・セーラ候補側の人間の仕業だと思っていた。「本当に毎日が地獄だった」。だがそれがPTのわなだったと雑誌で知り、今回の行動に至った。
一方、スパイを放ったと告発されたPT側は事実を否定。「労組連とCUTが初めて団結するという時にこのような記事が出る方が不思議」といぶかる声も上がった。ルイス・マリーニョCUT会長も、「この事件にCUTは何の関係もない。労組連との提携を壊すために、何者かが動いたに違いない」と訴えている。