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大統領、アフリカヘ=「失われた20年取り戻す」

11月4日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】アフリカのサントメプリンシペ共和国を訪問中のルーラ大統領は二日、「ブラジルは長年にわたってアフリカに背を向けていたが、二〇〇四年には特別外交関係を結び失われた二十年を取り返す」と宣言した。
 ブラジルはポルトガル語圏諸国を最優先に、これまでアフリカから受けた恩恵に経済交流で報いるとした。ブラジルは一九七五年、アンゴラ新興国家を一番名乗りで承認し、米政府がいぶかった経緯がある。以後ブラジルは、アフリカ諸国と疎遠となっていた。
 サントメプリンシペではメネゼス大統領に反乱を企てた軍事クーデターを、ブラジルと米国、ナイジェリアの共同作戦で鎮圧したことがある。ブラジルは同国に貢献した誉れ高い国としてあがめられ、一九七五年の独立以来始めてのブラジル大統領の訪問となった。
 かねて建設中であったブラジル大使館の落成式も行われ、式典には芸能人グループのチャンやジルベルト・ジル文化相も生出演して喝采を浴びた。
 大統領は二日午後、次の訪問地アンゴラ共和国へ向かった。予定はさらに、モザンビーク共和国、ナミビア共和国、南アフリカ共和国の順となっている。南アフリカには一九九四年、大統領は当時のマンデラ大統領と会見したことがある。今回また同大統領と再会して、旧交を温める予定だ。