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コラム 樹海

 第四十三回衆院選挙まであと四日―。在外選挙権をお持ちの方は、すでに投票を済ませているはずだ。ブラジル在住の有権者に絞って言えば、公館投票の場合、大使館はこの一日まで、他のベレン、マナウス、クリチーバ、レシフェ、ポルトアレグレ、リオの六総領事館関係は二十八日から三十一日までに投票を終えている▼唯一、例外は、「郵便投票」を強いられるサンパウロ総領事館管内に住む有権者だ。目の前に「日本国公館」がありながら、素通りして郵便局へ走らねばならぬ矛盾…。大事な政治家を選ぶのに〃公平〃を欠くような仕組みは、よろしくない。もうこれで三回目だ。次回から改善されるとはいうけれど…▼本紙は先週、今度の選挙について有権者の理解を深めるべく企画記事を連載した。どの政党がどんな政策を掲げているのか、詳細を知りたいと熱望する読者は多かった。三年前の選挙は初の在外選挙ということで各政党の意気込みはみごとであった。今回はそれがない。海外の投票実績が甘くみられたのだろうか▼先だって今日本の政党は、民主、公明、共産の三つだけなのですか――と唐突に問合わせてきた人がいた。なんでも邦字紙に党首の写真と主張を広告していたのはこの三党だけ――というのである▼いかにも皮肉に聞こえる。が、なるほど海外の有権者を〃意識〃している政党と〃無視〃している政党とが分別された感は否めない。ともあれ、当地の投票率が気にかかるし「清き一票」の効果も気にかかる。     (田)

03/11/05