ＰＣＣ、警察への攻撃再開＝容疑者６人を逮捕＝警備強化して応戦の構え

11月6日（木）

　【既報関連＝フォーリャ・デ・サンパウロ紙、フォーリャ・オンライン五日】軍警二人を殺害し、複数の負傷者を出した犯罪組織ＰＣＣ（首都第一コマンド）によるサンパウロ州内での警察施設襲撃事件が二日午後から三日にかけて発生したが、それから二十四時間もたたないうちに再度攻撃が始まった。警察は警備を強化したが、ＰＣＣの攻撃を阻止することはできなかった。
　ＰＣＣの攻撃は、サンパウロ州プレジデンテ・ベルナルデス市の最新防備刑務所ＣＲＰ（受刑者再適応センター）に収容されているＰＣＣ首領の生活環境の改善要求が受け入れられなかったための抗議だとされている。
　五日午前十一時の情報によると、サンパウロ州市警組織犯罪捜査課（Ｄｅｉｃ）は、この事件の容疑者六人を逮捕したと発表している。
　五日午前十時現在の情報では、二日から五日未明までの被害は死者二人、負傷者十人、車十七台、軍警基地八カ所、市警警察署一カ所、首都圏市民警備員（ＧＣＭ）基地一カ所。襲撃時刻と場所、攻撃方法、被害者の情報は次の通り。
　軍警基地▼八カ所。（１）二日午後六時三十分、同市パルケ・アニャングエーラ区。銃撃。軍警軍曹一人死亡、軍警一人重傷。（２）同午後十時、サンパウロ市ジャルジン・ミリアン区。銃撃。（３）三日午前零時三十分、サンパウロ市トレメンベー区。銃撃。伍長一人死亡、兵士一人負傷。（４）同午前二時、サンパウロ州グアルジャー市。銃撃。兵士一人負傷。（５）同午前四時、サンパウロ市イタイン・パウリスタ区。銃撃。（６）四日深夜、サンパウロ市東部サンミゲル・パウリスタ区。銃撃。（七）五日未明、サンパウロ市北部ジャサナン区。銃撃。（八）サンパウロ州グアルジャー市。手榴弾が投じられたが、不発。
　移動式軍警基地（車両）▼二カ所。（１）二日午前二時四十分、サンパウロ市コンソラソン区。銃撃。軍警一人負傷。（２）同午後十時、サンパウロ州サンヴィセンテ市。銃撃。
　軍警パトカー▼三台。（１）二日午後五時、大サンパウロ市圏サント・アンドレー市。手榴弾が投じられたが不発。（２）三日午前零時三十分、サンパウロ市シダーデ・チラデンテス区。銃撃。（３）三日午後九時、サンパウロ市カッポン・レドンド区。銃撃。兵士一人負傷。
　軍警個人への攻撃▼（１）二日午後九時、サンパウロ市サポペンバ区。銃撃。軍曹一人軽傷。（２）四日深夜、同市サンミゲル・パウリスタ区。銃撃。兵士一人負傷。
　ＧＣＭの被害▼二日午後八時三十分、サンパウロ市サポペンバ区のＧＣＭ基地。銃撃。警備員二人が負傷。
　市警の被害▼（１）三日午後十一時、サンパウロ市ジャルジン・ドス・イペス区の市警官宅。駐車されているパトカーに爆弾を投じ、車と同宅の窓ガラスを破壊。（２）四日午前零時十分、大サンパウロ市圏エンブー市。銃撃。市警二人のうち一人が負傷。（３）同午前零時三十分、サンパウロ市カッポン・レドンド区第四十七警察署。パトカー破壊被害届けを出している時に銃撃、パトカー十一台が破損した。