11月7日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙六日】社会保障院(INSS)は五日、三十年以上年金または遺族年金を受領している九十歳以上の人の年金支払いを一時停止すると発表した。予告なしに、三日から実施されている。受領期間にかかわらず百歳以上の年金支払いも一時停止となった。
INSSはこれら該当者の再登録を行ってから、三日以内に支払いを再開するという。再登録ができない場合は、年金は中止となる。再登録のために本人出頭を要求されるので、高齢者は困惑している。
高齢者の再登録は、これまでも再々行われた。INSS支所によっては、本人確認のために子息などが代弁することを禁じた。言語障害のある高齢者やポ語の不自由な外国人高齢者は、質問に答えられず本人と確認できないため年金を切られた例が多数あった。
該当者は現在、十万五千人いる。INSSは、本人の死亡後も年金を継続受領する公金横領者を取り締まるためとしている。出頭が不可能の場合、委任状を作成して代理人を立てるよう要請している。
委任状を作成して代理人が再登録する場合は、INSS職員が自宅へ赴き本人の確認を行うので、少し時間を要する。九十歳以上の年金受領者のほとんどは、歩行困難で出頭不可能なため混乱が起きることをINSSも承知している。ただ抜き打ち通告のため、年金で生活する高齢者には迷惑な話だ。