11月7日(金)
レジストロ日本移民入植九十周年記念行事の最後を飾る、第四十九回灯篭流しが一、二の両日、リベイラ川流域で行なわれた。日蓮宗身延山南米別院恵明寺(石本妙豊住職)、レジストロ日伯文協(山村敏明会長)が共催、レジストロ市役所、レジストロ・ベースボール・クラブが後援。
灯篭流しは初日午後七時から、前夜祭がリベイラ川畔の大鳥居広場であり、文協和太鼓チームの演奏のもと、盆踊りで開幕した。その後、サンパウロから招待された三十人の青少年による琉球国祭り太鼓が披露され、観客を喜ばせた。この日は小雨がぱらつく天気だったにも関わらず、ショーが終わってからも、大テントの下、大勢の老若男女が盆踊りに酔いしれた。
翌二日は午前九時、生長の家主催の「国道116号線交通事故犠牲者追悼法要」が橋のふもとで行なわれ、サムエル市長、山村会長をはじめ、来賓、一般市民が参列して厳粛に儀式が行なわれた。午後六時からは、昇り旗を掲げた舟が太鼓を打ち鳴らしながら、小雨が降るなか、リベイラ川を航行する「清め式」があった。
続いて、日蓮宗、カトリック、レジストロ本願寺、生長の家、大本教、聖公会、世界救世教の合同で営まれた先没者追悼法要では、石本住職が読経を始めると、朝からの雨も小康状態に入り、恒例の灯篭流しが始まった。各自が灯篭を購入し昇天した家族の名前を記入、約二キロ上流から流した千基と、約一キロ上流からの三百基の灯篭が色とりどりに川面を照らした。また、花火大会では見物客約三千人が歓声をあげた。今年の灯篭流しにはサンパウロから、日蓮宗信者、リベルダーデ歩こう会、ブラジル鳥取県人会、さくらツリズモ、あべツリズモの各団体がバス六台に乗って見物に訪れたという。
今回、入植九十周年記念として催された演芸会、運動会、入植九十周年記念式典、先没者追悼法要、敬老会、姉妹都市・中津川親善訪問団歓迎、文協会館竣工式など行事の数々は、成功裡のうちに幕を閉じた。地元では来年の第五十回灯篭流しに向けて、大規模に催せるよう計画が進められている。