江戸時代、鳶や大工の間で刺青が流行した。刺青は「むやみに他人に見せるものではなく、祭りや喧嘩の時に見せるもの」と考えられていた。喧嘩で、いったん肌をぬいで彫り物を見せたからには、顔を立てて貰えぬ限り、後へはひかぬという気概があったようだ。
ブラジルは日系、非日系問わず刺青、洋式に言えばタトゥが人気。薄着に、これ見よがし刺青をみせるブラジル人。普段は白粉で刺青を隠していた大工たちと違い、専らファッションとして入れている様子だ。友人の非日系人はわき腹に、二人の息子の名前を自慢気に見せる。
大工たちは酒を飲むなどして、白粉の下から刺青が浮き上がることが粋とされていた。ブラジルでは、この感覚は理解出来ないのでは―。 (佐)
03/11/07