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FTAA創設に向け前進=外相、米国と歩み寄り=伯米両国で共同案作成

11月11日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】訪米中のアモリン外相は八日、米州自由貿易地域(FTAA)の創設に向けた計画案で歩み寄りがあったことを明らかにした。次回のFTAAマイアミ会議に先立ち七日、ワシントンで非公式会議が行われた。
 十月のトリニダードトバゴで主張した伯案を取り下げ、外相は伯米両国の共同案を立案する。内容は世界貿易機関(WTO)の精神にのっとり、包括的かつ柔軟性を持たせるとした。
 FTAAマイアミ会議を十日後に控え、農産物で決裂状態にあった伯米関係に会話の道を開いた。外相は実質的問題は未解決だが、同会議の成功に向け土台ができたと強調した。共同案を立ち上げれば、交渉継続できると、外相は述べた。
 ブラジル側は、対象分野別に話し合うことを提案した。農産物問題はひとまずわきへ寄せたブラジルの譲歩案が、閉塞状態のFTAA交渉に打開の道をつけるものと、外相はみている。農産物問題はWTOで争うという。
 ブラジルが注視するのは輸出品目やサービスで、ゼロ関税、関税削減、障壁排除となるのは何かだ。これは実質的収穫になると、外相はいう。また加盟国の関心の度合いを考慮した投資やサービスの規定を、WTOの枠を超えて設けることも重要という。
 米銀行機関誌によれば、ゼーリック代表は米政府系の住宅銀行から頭取就任の声がかかっている。もし銀行頭取へ同代表が赴任となった場合、後任に通産省国際局のグラント・アウドナス次官が昇格する模様だ。
 FTAA交渉を難航させた現代表の強硬な手法は、米政府内でも批判されているようだ。二〇〇四年の米大統領選で、何らかの人事異動がある。同代表とそのスタッフは、強引さがかわれて国務省の要員に起用されるとの予想もある。