11月11日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙】「年金生活者の医薬品使用状況」の調査で、過去十五日間薬の服用を中止した人のうち、四四・三%が価格の高騰を、一四・九%が保健統一システムに薬がないことを理由に上げた。
この調査では全国の六十歳以上の高齢者千人を対象に郵便によるアンケート調査、リオ市とベロ・オリゾンテ市に住む八百人を対象に面接調査が実施された。面接者の大部分(八一%)が前月に三レアルから二千レアルまで、平均で百十四レアルを薬の購入に使っていた。調査を担当したアクルシオ・ミナス連邦総合大学薬学部教授は「薬代は非常に高い」と述べた。
同教授によると、健康保険が医薬品購入にも適用されれば年金生活者の問題は緩和される。健康保険に加入しているリオとミナスの年金生活者のうち、医薬品購入の際に保険金を受け取っていた人は五%だった。
グラディーさん(六四)は薬の高騰を訴える。「薬は何度も何度も値上がりする。価格は何にも管理されていないみたい」。グラディーさんはものによっては半額のコピー薬品を購入することにしたが、それでも高いと感じている。
サンパウロ市高齢者協議会のサントス会長は、薬を購入できない高齢者に無料で薬を提供することは政府の義務だと話す。「保健所や病院が足りないのは明らかで、それは連邦政府が必要な予算を配分しないからだ」。同協議会は医薬品の高価格と不足を訴える高齢者の苦情を聞いてきた。「多くの人が服用をやめたり、節約するために一回の服用量を減らしたりしている」。